あこがれ 日韓同時上演 原作:太宰治『斜陽』 脚本:山田裕幸/イム ドンヒョック
上演日程  コンセプト  演出家より  キャスト  太宰治  舞台写真(japan)  舞台写真(korea)

上演までの経緯  企画者より


DAZAIは今もいきいきと、ぼくらのなかに死んでいる。
太宰没後60年(偶然)、山田裕幸の「あこがれ」(原作・太宰治『斜陽』)を、
日韓の2団体が連続上演。


2001年 初演(こまばアゴラ劇場)
2004年 甲府・松本公演
2005年 韓国2都市ツアー(ソウル/チョンジュ)
2005年 東京再演(BeSeTo演劇祭参加)
2006年 韓国ドンスン舞台により、韓国語上演

そして、2008年、ユニークポイントによるオリジナルバージョンと、韓国演劇人による韓国語バージョンを、連続で上演いたします。



企画者より


韓国の若い演劇人達と日本の若い演劇人達が出会い、交流を深めるものとして、21世紀からスタートする。日韓演劇界の新しい未来を創造する役割を担おうという思いから、山田裕幸氏と出会う事となる。

そして、「韓日友情の年」であった2005年、韓国演劇集団「反」の演出家、朴章烈氏の協力のもと、日本の劇団「ユニークポイント」を韓国に招聘し、太宰治原作、山田裕幸 脚本の「あこがれ」をソウルの恵化洞一番地、及び清州のシアターJで上演する事に成功した。

演劇集団「反」と「ユニークポイント」との定期的な交流を通じ、韓日劇団の交流を広く発展させたいと考え、山田氏の戯曲、「あこがれ」と「トリガー」を韓国語に翻訳し、朴章烈演出家に上演を試みてはどうかと提案をしたが、相互間の芸術観の違いから公演には至らなかった。

しかしこの「あこがれ」を、韓国の劇団「Dong Soong 舞台」に渡して上演の検討を依頼したところ、劇団代表で演出家でもある、イムジョンヒョック氏が関心を抱き、太宰治の原作と山田氏の戯曲を通して再分析し、さらに韓国の情緒を反映させた作品を創り上げ、2006年10月、大学路の東宗舞室小劇場で、定期制作公演として上演した。

山田氏は訪韓してこの公演を観劇し、劇団DongSoong舞台のイム ジョンヒョック演出家と、「あこがれ」を韓国と日本の両国で2作品連続公演をしようと「あこがれ〜同時公演プロジェクト」を構想し、日韓両国での助成金申請の準備に取り掛かった。

結果、韓国での実現はすぐには難しいが、山田氏の尽力のおかげで、2008年1月、日本での公演が可能となった。

韓国でも愛読者の多い日本の小説家「太宰治」の世界。「韓国劇団 DongSoong舞台」と「日本劇団 ユニークポイント」がそれぞれの芸術性を持って表現する、日韓同時公演となる。

韓国と日本の俳優達が一つの舞台を共有し、それぞれの個性を輝かせる、またとない韓日交流公演と考え、これを通じて韓日間の演劇交流に新たな扉(新しい形態の交流方法として)が開くきっかけとなることを心から願っている。

金灘日(翻訳 洪明花)