白子ノ劇場での2回目の公演は「トリガー」を12年振りに上演します。
2004年、下北沢で初演、翌年のテアトロ新人戯曲賞を受賞。
2006年には、京都アトリエ劇研でも上演した作品です。
今回は初めてお目にかける劇団の俳優も多く出演します。どうぞご期待ください。













  作・演出 山田裕幸

よく若い劇作家志望の方から、「どうすればよい戯曲が書けるようになるのか」という相談を受けることがあるが、だいたい次のように答えるようにしている。「書き続けていると、自分にしかわからない手ごたえを感じる瞬間を迎えます。それまで我慢強く書き続けるだけです」と。これはなにも、劇作家だけのことではなく、多くのプロフェッショナルたちは、そのキャリアのどこかで、こういった瞬間に出会っているはずだ。もちろんその後は、うまくいったり、いかなかったりするわけだけど、こうしたいわば成功体験のようなものがあるから、おそらく続けられるのだと思う。僕にとって、この「トリガー」という作品を書き上げたときが、たぶんこの瞬間だった。だから新人戯曲賞を受賞したという電話をもらったときも、特に驚くわけでもなく、まあそうだろうな、くらいにしか思っていなかった。なんか偉そうだけど。あれから十年以上たって、作風も変わったし、毎回、自分の劇作には、いろいろ問題もあるけれど、それでもこうして今も書き続けられているのは、間違いなくこの作品のおかげだと思っている。前回の「ひかりのおもさ」は、夫婦ふたりだけの、例えるなら「まあるい」作品だったが、今回は「しかくい」作品。でもたまには、こういうのも悪くない。白子ノ劇場、2度目の方も、はじめての方も、お越しください。いつでも僕たちは、あなたを待っています。

【出演】 古市裕貴 北見直子  若林瑞季 水田由佳  古澤光徳 ヤストミフルタ 吉田雅人

  


【story】
認知症の母親の介護のため、仕事を辞め、妻と別居し、親子で一緒に暮らし始めた男。彼を待っていたのは、想像以上に過酷で、希望のない日々だった・・・(上演時間は90分を予定しています)

【戯曲賞の選評より】

最後の一本を読み終えた時点で、当選作を出すとすれば、これだろうと思ったのが「トリガー」である。(村井健)
「普通の芝居」のふりをしているが、「普通」ではないのだ。(小松幹生)
現代社会の諸問題に直接抗議するのではなく、それが人の心を侵食するグロテスクさを描こうとした意図を評価した。(斎藤偕子)

5月20日(日)、25日(金)、26日(土)、27日(日) 夜7時開演

 (藤枝市本町2-7-5) 駐車場はございません





【予約】 電話 054-625-8885 メール ticketuniquepoint.org (を@に変更してください)

必ずご予約ください。予約のない場合、ご入場いただけない場合がございます。
ご予約順に好きな席にお座りいただきますので、公演日直前のご予約の場合、背もたれのないお席となる場合がございます。
未就学児童の入場はご遠慮願います。また本作品は、刺激のやや強い表現がございます。
(中学生以上推奨)

【料金】 全席自由席 一般2500円 (20歳未満は1000円) 20日(日)のみ一般2000円です

【主催】 一般社団法人ユニークポイント
                   
公演当日のお手伝いをしていただけるサポートスタッフを募集しております。
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